動画編集の作業手順、いわゆるワークフローというヤツを詳しく解説したいと思います。今回、解説するワークフローは、一人で編集して完成させることを前提にしたものとなります。
具体的な動画編集の作業は次の7つの手順で行います。
- 粗編集
- 仮編集
- カラーコレクション
- テロップ・画像挿入
- カラーグレーディング
- 音入れ・音の編集
- レンダリング
最初のステップ。粗編集から解説していきます。
Step 01. 粗編集
粗編集は、簡単に言うと「使える素材」「予備の素材」を選別する作業です。
編集のことは、あまり考えずにいらない素材をどんどん削っていく作業で、最終的には、「使う素材」と「使うかもしれない素材」だけが残っている状態になります。
Step 02. 仮編集
粗編集の次は、仮編集です。
仮編集ですが、テロップや音素材が抜けているだけの本番編集のようなものです。映像の流れや構成をほぼ固めた状態まで編集していきます。動画編集のワークフローとしては、この部分が1番重要な工程です。
使いたいBGMやSE(効果音)が決まっている場合は、この段階でざっくり配置します。
Step 03. カラーコレクション
仮編集を終えて構成が固まれば、動画の色味・明るさの補正をします。
カラーコレクションは、動画の色がズレていたり、適切な明るさでない場合に補正する作業です。簡単に言うと動画内で白がちゃんと白として正しく見えるか?見やすい明るさかを補正する作業のことです。
具体的にいうと動画自体が赤っぽかったり、青っぽかったりと色(色温度)がズレていて思っていた色と違う場合があります。これを正しい色に戻す作業がカラーコレクションです。
略して「カラコレ」と呼ばれています。
ビデオカメラなどの撮影機器にあるホワイトバランス、露出という機能が考え方としては近いです。
Step 04. テロップ・画像挿入
ベースとなる動画のカット編集が完了したらテロップや画像素材を挿入します。
アニメーション素材やCG素材なんかも、このタイミングで作ります。
Step 05. カラーグレーディング
映像自体が完成したら最後の仕上げです。
映像自体の色味を映像の世界観に合うように作りこんでいきます。
カラーグレーディング自体は動画編集で必須作業ではなく、制作者や編集者の表現のひとつです。映画やドラマ、ミュージックビデオなど世界観を作らなくてはいけないような映像によく使われるもので、カラーグレーディングを行う必要があるかどうがは自身で判断しましょう。
特に必要がなければカラーコレクションのみでOKです。
Step 06. 音入れ・音の編集
効果音やBGMの挿入、録音されている声などを編集します。
音関係の作業は、映像部分の完成後に行う本当に最後の作業になります。
主な作業としては、次の3つです。
- 効果音・BGMの挿入
- 全体的なボリューム、レベルの調整
- 必要であれば声を聞き取りやすくするための処理など
音の作業は奥が深く難しいので、仕事で請負う場合は、サウンドスタジオなど音のプロにお願いした方が無難です。
音は映像部分と同じくらい大事なので音のクオリティが低いと動画としてのクオリティが台無しになってしまいます。
Step 07. レンダリング
動画編集の最終工程は、レンダリングです。
完成した映像を必要なファイル形式を指定して動画ファイルに書き出す作業です。意外と知らない人が多いのですが、レンダリングをしないと他のパソコンで見たり、YouTubeに動画をアップロードすることが出来ません。
レンダリングは、動画の画質に直結するので、ビットレートとコーデックをある程度理解しておかないと画質に大きな影響を及ぼします。
動画編集ソフトにあるレンダリングプリセットを使えば個人用途であれば問題ないと思います。
動画の使用目的によっては、レンダリングの後にエンコード、オーサリングという作業が必要な場合もあります。
さいごに
以上で、細かな動画編集のワークフローを解説しました。
編集者によっては、フローが前後するパターンもあると思いますが、基本的にはこの手順が無駄なく効率的に動画編集が出来る作業手順です。
手順が入れ違うと不必要な作業が発生したりするので、効率的な作業がしたいならワークフローを守って編集作業をすることを推奨します。
何か不明な点などあればコメントでご質問ください。
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